GPP取材班は、湘南の茅ヶ崎市、松尾建設株式会社が運営する、
生活雑貨店「korb(コルプ)」へ足を運び、店長の青木様にお話を伺いました。
Q:湘南らしい、本当に素敵なお店ですね!
「ありがとうございます。建設会社って家を建てたら終わり、という感じがあると思うのですが、そうではなく、建ててからが本当のお付き合いという関係性を作りたかったんです。
家を建て終えているけれども、何か聞いてみたい・・・例えば、この部屋にこんな照明をつけたいとか、どんなインテリアが合うかしら、とか、そんな相談を受けたいと思ったんですね。
土地柄、アウトドアが好きな人たちが多く、一戸建ての家では、一家に一台、バーべキューのコンロがある、という感じです。我が家もキャンプが好きなので、家でも使えてそのまま外でも使えるバーベキューセットが欲しいと思っていました。
このイギリス製ホーローの食器は、日本に輸入されたときにキャンプ用として広まりましたが、もともとイギリスでは自宅で使う食器として製造されたものなんです。今は【断捨離】ブームで、あまりモノを増やさないミニマリズムが主流になっているようなので、家でも外でも使えて、という提案が喜ばれていますね」
Q:店舗名のkorb(コルプ)とはどういう意味なんでしょうか?
「ドイツ語で「かご」という意味なんです。
建築の先進国はドイツと言われます。
弊社の代表がドイツ語の名前にしたらどう?と言っていたこともありますが、お店をかごに見立てて、選び抜かれた商品が中に揃っていくというイメージがいいな、と思ったんです。
bをpと読む言い方も気に入りました。最初は皆さん、コルブと言われますが・・・(笑)。説明ができるような店づくりをしていきたい、ネーミングから商品まで、一つ一つのストーリーをすべてお客様にお話することができたらいいな、と思っています」
Q:お店の運営に関して、一番ご苦労されているのはどんなところでしょうか。
「一番大変なのは、商品選びですね。店舗づくりに関しては、店の立ち上げからずっと一緒に手伝ってくれているスタッフから色々なことを教えてもらっています。すべての商品を全部使ったことがないので、お客様からの質問にとっさに答えられない時もあるのですが、そんな時はもっと勉強が必要だな、と思いますね。
店に入った時に、まずお客様は『このお店ってどんな特徴があるのだろう。どんなものを売っているのだろう』という目で店内を見渡すと思うんですね。茅ヶ崎には駅ビルもあり雑貨屋さんも多いので、ほとんどのものは購入できます。なので駅ビルでは買えないものを置くようにすることを考えています」
Q:GPPとお取引をしていただくきっかけは a day なんですね。
「そうなんです。似たようなものはよく見かけますが、それまでa day は見たことがなかったんですね。すでにお店のオープンが決まっていた昨年3月に、湘南T-SITE で期間限定のイベントがあって a day が販売されていたんです。まず、ボトルの可愛さに惹かれました。商品が所狭しと置かれていて、可愛くて。見た瞬間「あ!これを並べたい」と思いました。インスピレーションですね」
Q:とっても素敵にディスプレーしていただいてありがとうございます。
「ディスプレーは、スタッフのアイディアなんですよ。入ってすぐにパッと目につく場所に置き換えました。最初は外からちょっと見えにくい場所だったんです。場所を移動したただけで、商品が生きてくるようになるんですよね。 a dayの商品は個人的にも大好きですが、特に私が好きな香りはフィグ&クローブです。最初は、え!フィグ?って驚きました。私はお菓子作りが好きで、よくお菓子にフィグを使うのですが・・・あのフィグをホームケアの香りに?というのが斬新でした」
Q: a day は、すべて料理からヒントを得て調香された香りなんですよ。
「たとえば、ローズ系でも他のものとはかなり違いますよね。先日、ライチ&ローズのハンドクリームを買ってくださったお客様が、バラの香りがとても柔らかいですね、とおっしゃったんです。その方は普段某大手化粧品会社のものをお使いだそうですが、バラの香りが全く違うとおっしゃっていました」
Q:どんなものが売れすじでしょうか。
「サシェがよく出ますね。あと、手仕事する主婦に欠かせないアイテムいんですが、これからの季節にはいいですよね。今後の展開として、バス&ボディーオイルを検討したいと思っています」
Q:GPPの他の製品はいかがでしょうか。
「時期的にもタイムリーだったので、お洒落な加湿器としてアロマランプディフューザー(アンティークホワイト)を取り扱い始めました。コンパクトな大きさで、ちょうどよいですね。お客様からアロマオイルのことを聞かれることも増えたので、デイリーディライトのエッセンシャルオイルを増やしていこうと考えています。
Q:周辺には可愛らしいお店がたくさんありますよね。他の店にはないこだわりについてお聞かせください。
「置いている商品そのものでしょうか。オープンしてまだまだですが、商品を一つ一つ大事に選んでいこうと決めています。使い方の提案をきっちりしていきたいな、と。湘南では、生活スタイルにこだわりを持っている方たちが多く、皆さんお料理も得意な方が多いので、ホームパーティーなどで使う頻度の高いもの、それも使う方によっていろいろな使い方ができるような商品を置いていきたいと思っています」
Q:具体的にはどのようなものでしょう?
「例えば、オーブン用の大皿なんですが、そのままテーブルに出して取り分け皿として使うこともできます。この用途だけ、というものより使う方の色に染まる商品を置いていきたい、と思っています。そういう意味では、やはりデザイン的にはシンプルなもの、どこの家庭のダイニングルームに置いても合うものが望ましいですね」
Q:あちらのハンガーもとってもお洒落ですよね!
「ありがとうございます!あれはダルトンのハンガーです。売り物ではないんですが、時々お客様に褒めていただくことがあります。見えるところにあえて掛けるハンガー。意識はしていなかったのですが、見せるインテリアという言い方もできるでしょうか。自分を褒められているようで、すごく嬉しいですね」
Q:仕事とプライベートについて、ライフワークバランスについてお話いただけますか。
「家族経営なので、みんなで助け合いながらここまできた、という感じでしょうか。私には子供が3人いるのですが、当時は2階事務所で両親が仕事をしていたので、子供を預けて出張に行ったりもしていました。子育ての間も両親に甘えることができたので、恵まれた環境だったと思います。一番上の息子が今20歳で、大学の建築科に通っています。高校2年生の次男も建築科に行きたい、と言っています。いずれ、息子たちが建設会社を継いで、2人のお嫁さんがこの店を継いでくれたらいいなぁ・・・と(笑)」
Q:親の背中を見て育つ、と言いますから。きっとご両親が楽しそうにお仕事されていたのでしょうね。目に浮かぶようです。
「そう言っていただけると嬉しいです。一番下の娘は幼稚園の先生になりたい、と言っていますけれど(笑)」
Q:将来的な展望はありますか?
「そうですね・・・お店の延長として、いずれカフェを開けたらいいな、という夢があります。今、毎月1回、マルシェを開いていて、地域周辺で20店舗くらいの人たちが集いわいわいにぎやかにやっています。新鮮なお野菜とか食材を並べて・・・楽しいですね」
Q:お客様の特徴についてはいかがでしょうか。
「うちのスタッフたちの年齢層としては、30代後半から40代なんですが、それより若い世代の方たちを見ていると、堅実でしっかりしているなぁと感じます。例えば、1本1200円のカトラリーがあるのですが、家族全員の分をいっぺんに買うのが大変だから、毎月1本ずつ買いにいらっしゃる方とか。カードで一気に買ってしまおう、じゃないんですね。でも、そのおかげでお客様とコミュニケーションを取れるのでありがたいとも言えます。
また、70代の女性のお客様がじっくりと商品を手にとっている姿を見ると、本当にお綺麗だしすごくお若いです。好きなものをじっくりと選んでいるんですよね。おばあちゃんなんてとても呼べないです(笑)」
Q:将来、自分のお店やサロンを開きたい、カフェをやってみたい、と思っている人も多いと思うのですが、そうした女性たちに何かアドバイスをお願いできますか。
「偉そうな感じになってしまうのですが、自分の選んだ商品には絶対的な自信を持つこと、でしょうか。私は自分の商品選びを信じて、商品をお客様に提案するようにしています。不安を持ちながら提案するとお客様に伝わってしまいますから。
自分の気に入った商品は自分でも使うようにしています。使うことによって気づくことがあると思うんです。
例えば、この鉄鍋。すぐに錆びてしまうしお手入れは大変なので、私の大ざっぱな性格上、本当は向いていないんです。使った後は、空焚きしてオリーブオイルを塗って・・・
面倒くさいのですが、それでもずっと欲しいと思っていたんです。これを持つことが自分を高めてくれるような気がするんです」
Q:メリット、デメリットの両方をきちんとお伝えする、ということですね。
「はい。お客様には何でもかんでもいいことばかり言って勧めたくないです。きちんと説明して、それなら買うのをやめるわ、少し考えてみるわ、というお客様がいてもいいと思っています。会話をしながら、お友達のような感覚でお話しながら、デメリットの部分もお伝えすることが大事だと思っています」
Q:お手軽なファストフードのようなものではなく・・・
「丁寧にお手入れすることで、愛着が湧いてずっと大事にしたいと思うようになります。次の代にも伝えたい、と思えるものの豊かさってあると思うんです。実家に眠っている南部鉄器の茶の湯釜(やかんとしても使えるもの)があって、これ、実は狙っているのですが、母が手放さないんですよ(笑)。値段も高くて一生もの。保湿性に優れていてステンレスやアルミでは味わえない風情があります。最近ではカラフルな色が出てきて、若い人たちにも人気があるようです」
Q:青木さまはずっと茅ヶ崎にお住まいなんですか?
「はい、茅ヶ崎生まれの茅ヶ崎育ちです。他のどこかに移りたい、と思ったことはないですね。子供の頃に、夏の間だけ福島で過ごしていたことがあります。将来はここに住んでもいいいな、なんて思っていましたね。人が素朴で暖かくて。そういえば、茅ヶ崎と似ているところがあります」
Q:色々なお話を聞くことができて楽しかったです。最後に、korb様で一押しの商品を教えていただけますか。
「やはり鉄鍋ですね。IHも使えてそのまま食卓に出せますし、直火も大丈夫なので外に持って行って使うこともできます。
他には、愛知県の瀬戸市で焼いているマルミツ陶器という会社の製品です。【スタジオM】というブランドで、決まった窯元さんでしか焼かない徹底ぶりです。ここの会社とは、毎年展示会でお会いします。
食器の取り扱い方やディスプレーなど、食器の勉強会にも参加させてもらっています。洋食器に和食を入れたり、色々な創意工夫があるんです。社食ルームにある好きな器を借りて、盛り付けの勉強もできるんですよ」
Q:豊かな生活の中で、お仕事を楽しまれている様子が伝わってきます。
「いつも大好きなものに囲まれて仕事ができて、本当に幸せです。お店を閉めた後も、嬉しくて商品をいつまでも眺めてしまうくらい、大好きなんです。この環境によって私が作られているんだとつくづく感じています」
Q:青木さま、今日は長時間にわたり、本当にありがとうございました。
「こうした機会をいただけて光栄です。私の方こそ、自分を見つめなおすきっかけにもなりました。ありがとうございました」
「korb」の店内を自由にお散歩。
ペットの亀ちゃんはアイドル的存在__♪♪
湘南に遊びに行く機会がありましたら、ぜひ、訪れてみてくださいね。
茅ヶ崎駅から、海に向かって徒歩12~3分。
アットホームでスタッフが親身に相談に乗ってくれる、素敵なお店です。
取材店舗:松尾建設株式会社 「korb(コルプ)」
茅ヶ崎市東海岸南3丁目1-15 定休日・水